●災難を防ぐおまじない
毎晩、眠る前に天井に向かって指先で星の印と戌の文字 を書く真似をし、「誰か来てわれにしらせぬものあらば、引きやちぎれや内の神々」と三度小声で唱える。
なお、天井に書くまねをする時、戌の字の終わりの点は書かないこと。そして次の朝、目覚めた時、書き残した点を打つまねをすること。忘れずに。
●旅行の無事を願うおまじない
荒神様の上に積もった埃をひとつまみ頭の上に載せて出かける(現在では台所のレンジなどに積もった埃をつまむまねでもよい)
●商談を成功させるおまじない
卵に針で穴を開け、中身を取り出す。殻に願い事を、自分の年齢の数だけ書き込む。一晩おいて翌日、「とおらげとおら」と呪文を唱えながら、殻を細かく砕く。その粉を相手の家か、オフィスに入る一歩手前でまく。
●賭事に勝つおまじない
黒豆を十粒用意し、ハンカチなどの布に包み、紐で縛る。「まかちまくくどう」と呪文を唱えつつ、その袋をしっかり握り、念を込める。二十一日間行なうと効果大。満願後は袋ごと土中に埋めるか、粉々に砕いて川に流す。
●試験に受かるおまじない
山や川、海で小石を拾ってくる。茶碗などに入れ少量の塩と水を入れてかきまぜる。「べせほらきや」と呪文を唱えた後、願い事を唱えながら、小石に願文を書く。赤い色は効果大、満願後は小石は土中に埋める。
●ライバルを蹴落とすおまじない
どんな花でもよいが、花びらを三枚採り、押し花のように乾燥させる。「さらせすいちゆな」と唱えながら、もんで粉にする。その粉を相手の家の入口、玄関、門の前に横一線になるように少しずつまく。
●相手の気を奪うおまじない
頻繁に使うと、自分が呪われる恐れあり、注意。
相手の髪の毛を一本手に入れる。一日か二日、自分の憎悪の思いを込め、「ががしゃきは」という呪文を唱える。その髪の毛を相手に渡す。(知らない間に相手のポケットやかばんの中に入れる)。
●試験で最大限の結果を出すおまじない
梅干を食べた後の種をきれいに洗ってから割り、中の実を出す。その殻の水分をよくとる。殻を金づちで砕き、細かくして赤い布の袋の中に入れる。試験場にその袋を身に付けて臨むと効果大。
●足止めのおまじない(家出人など)
「行くみちはちちとははの道ならば、ゆくみちとめよ此のみちの神」という歌を白紙二枚に書き、一枚を荒神様(竈の神)に供養し、その祭壇に逆さまに貼る(竈のない家庭では台所)。もう一枚は失踪者の使った食器のお椀の中に入れて蓋をして封じ、その上に一尺か三十センチの物差しを載せておく。
●片思いの相手に気持ちを伝えるおまじない
海、山、川から小石を拾ってくる。それを「ぬべあすきひひ」と呪文を唱えながら焼く。冷めてから布にくるんで、再び呪文を唱えつつ、頭の中で念じる。満願後、石は元に戻す。
●好きな相手を引き付けるおまじない
ハガキ大の薄手の紙を人型に切り抜き、その紙に願いを書く。「ががしゃきしは」と唱えながら小さく丸める。その紙を相手の家の前に、後ろ向きになって落とす。呪文を忘れずに。
●夫婦、恋人が仲よくなるおまじない
半紙をハガキ大に切る。楊枝の先を噛んで、その唾液で願い事を書く。その紙を「まかちまくくどう」と呪文を唱えながら小さく折りたたみ、肌身離さずに持つ。相手に気付かれずそっと渡せば効果大。
●モテるようになるおまじない
松や杉、どんな木でもよいが、木の皮を少しはぐ。その時、「じしんじるかあ」と呪文を唱える。皮を五つに切り、常用のハンカチに包み、寝る時に必ず枕の下に敷く。そして眠る時、再度、呪文を唱える。
●好きな人と結ばれるおまじない
相手の髪の毛を手に入れる。「ぬべあすきひひ」と呪文を唱えながら、指に毛を巻き付け、さらに両掌でくるくると丸める。心の中で思いを念じる。次にその髪の毛を燃やす。
●長座の人を早く帰すおまじない
楊枝の先でその人の靴に、「月」という字を書く(軽く傷がつかないように)。そして、その靴を外に出すまねをする。効果大。
●いじめられなくなるおまじない
いじめる相手のケシゴムを手に入れる。そのケシゴムに赤ペンで◎を書き、その上に×を書く。その時、「ぎゃがまてぼんの」と呪文を唱える。誰にも知られない場所に三日間ケシゴムを置き、四日目に持ち主にわからないようにそっと返す。
返す時、書いたところは消す。
●しゃっくりを止めるおまじない
湯飲み茶碗に清水を入れる(清水がないときは浄化したミネラルウォーターで代用)。そして、茶碗の水に「寺」という字を三回書くまねをする。その後、茶碗の水を三口飲むこと。効果大。
●酒嫌いになるおまじない
竹の切り株にたまっている露を探し、清潔で清い紙にしみこませる。七日間毎日一回、みそ汁やお茶などの飲み物に浸して飲ませる。紙の保存は冷蔵庫などで。
●お酒で酔うのを防ぐおまじない
傷のない色つやのよい美濃柿を”へそ”に当てる。また、二日酔いには柿を食べると効果あり。
●鼻血を止めるおまじない
次の呪文を三回唱える。唱えるとき、鼻を押さえ、「鼻血よ止まれ」強く念じる。
「つたの宮のこがくれに、いろあるむすめとまりさりけり」
●火傷を治すおまじない1
火傷したら、すぐに清いきれいな水を用意し、富士山の方向に向かって供える。次の歌のいずれかを誠心誠意で、小声にて唱える。
「亀岩の水の國の火傷なり雲井に近き富士の白雪」
「何処まで火防風雨なればかけつけたまへ今日の聞神」
「火傷せばうむな腫るな傷つくな高野の奥の玉川の水」
「火の元へ身禄入定北行の数えをうたふ富士のひとふし」
●火傷を治すおまじない2
火傷したら、すぐに次の神歌を三回唱える。
「猿沢の池のほとりにありけるがあじかの入道おふてこそいれ」
そして、火傷をしたところに三回息を吹きかける。さらに、患部を三度足で踏むまねをする。
息を吹きかけられない場所の時は、身内の人に吹いてもらうと効果大。
●安産のおまじない
蓮の花びらを採り、清めるように水で洗う。乾いたら「人」という字を墨と筆で書き、それを妊婦に飲ませる。飲みにくいときは、水道の水を筆につけ、オブラートを利用する。
●歯ぎしりを止めるおまじない
お米をひと握り、左の手に握りしめて厠(トイレ)に入る。そしてそのお米を食べるふりをしながら、すこしずつ右の手に移す。
●子供の夜泣きを治すおまじない1
子供のおへその上に「畾」の文字を指先で書く。あるいは「丙寅」という字を紙片に朱書して、子供の枕元に置く。
●子供の夜泣きを治すおまじない2
男の子ならば左の耳に、女の子ならば右の耳に、次の歌のいずれかを小声で詠んで、その息を吹き込む。
「あしはらやちからの里のひびき鐘、晝はなくとは夜はなききぞ」
「ひと夜はなくともひかなななきぞと、よみかへるるなりけさありとのべ」
●小心の人が大胆になるおまじない
都会では難しいが、雷が落ちて裂けたきをみつけ、その木片を削り、粉にして飲む。
●寝小便を治すおまじない1
子供の敷布団の下に半紙を一枚敷いて、一晩寝かせる。小便をしみこませた半紙を炭焼きにする。さらに漢方の甘草五分(1.87グラム)に水を加えて煮込み、それを飲ませる。
●寝小便を治すおまじない2
真赤な紙を用意し、図のように馬の形に切り四枚作る。子供の敷布団かベットの下に七晩敷いておく。効果大。